カバー画像:『タイタニック』Photo by 20th Century-Fox/Getty Images
1950s:読者も玄人好みの名作を愛した時代

第1回ベストワン作品『イヴの総て』
Photo by 20th Century-Fox/Getty Images
今から75年前にスタートしたSCREEN読者大賞、記念すべき第1回の読者が選んだ年間第1位作品はアカデミー賞で作品賞など6部門で受賞した名作『イヴの総て』だった。このように50年代のベスト1作品を眺めていくと、この時代は読者が玄人好みの渋い名作を選んでいるのがわかる。特に54年には日本でも社会現象となった『ローマの休日』(3位)ではなく、フランスの傑作サスペンス『恐怖の報酬』がトップになっているあたりにその傾向が顕著。またこの時代は米国映画だけでなく仏、伊、英などヨーロッパの名作が1位になるあたりも大きな特徴だ。
1950年代読者選出ベストワン作品
1951『イヴの総て』
1952『第三の男』
1953『禁じられた遊び』
1954『恐怖の報酬』
1955『エデンの東』
1956『ピクニック』
1957『翼よ!あれが巴里の灯だ』
1958『鉄道員』
1959『北北西に進路を取れ』
1960s:大型映画からニューシネマの時代へ

『ウエスト・サイド物語』
Photo by Silver Screen Collection/Getty Images
60年代は『太陽がいっぱい』など映画史に残る名作群が軒並み首位に選出される中、現在まで続く「007」シリーズの第2作『007/危機一発(ロシアより愛をこめて)』が初めてシリーズ映画でトップを獲得。さらに『ウエスト・サイド物語』『アラビアのロレンス』『サウンド・オブ・ミュージック』といった大型スクリーンで鑑賞すべき超大作が愛された時代であったこともわかる。そんな雰囲気を一変させるのが60年代後半の『卒業』『真夜中のカーボーイ』といったニューシネマの時代の到来。また『冒険者たち』は現在のところ1位になった最後の仏映画だ。
1960年代読者選出ベストワン作品
1960 『太陽がいっぱい』
1961 『ウエスト・サイド物語』
1962 『ハスラー』
1963 『アラビアのロレンス』
1964 『007/危機一発(ロシアより愛をこめて)』
1965 『サウンド・オブ・ミュージック』
1966 『ドクトル・ジバゴ』
1967 『冒険者たち』
1968 『卒業』
1969 『真夜中のカーボーイ』
1970s:『スター・ウォーズ』の出現で映画の新時代到来

『スター・ウォーズ(エピソード4/新たなる希望)』
Photo by Sunset Boulevard/Corbis via Getty Images
1970年代は『明日に向って撃て!』のようなニューシネマの人気が終息に向かい、変わって『ゴッドファーザー』『スティング』『カッコーの巣の上で』『ロッキー』『ディア・ハンター』などオスカー作品賞受賞作や、『ポセイドン・アドベンチャー』『タワーリング・インフェルノ』のようなパニック超大作がファンに大受け。そして78年に日本上陸したジョージ・ルーカス監督の『スター・ウォーズ』の登場で世界中の映画界に激震が走った。大ヒットした『ジョーズ』(75年3位)のスティーヴン・スピルバーグ監督の存在も加わって映画の新時代が開幕した。
1970年代読者選出ベストワン作品
1970 『明日に向って撃て!』
1971 『ライアンの娘』
1972 『ゴッドファーザー』
1973 『ポセイドン・アドベンチャー』
1974 『スティング』
1975 『タワーリング・インフェルノ』
1976 『カッコーの巣の上で』
1977 『ロッキー』
1978 『スター・ウォーズ』
1979 『ディア・ハンター』
1980s:スピルバーグ印の作品が映画ファンの心を掴む

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』
Photo by Universal/Getty Images
1980年代は70年代に登場したスピルバーグやルーカスら新世代のフィルムメーカーたちが世界的なヒット作を生み出し、映画の在り方を変えたことで記憶するファンも多いだろう。特に『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』『E.T.』といった監督作や『バック・トゥ・ザ・フューチャー』といった製作作品がいずれも大当たりしたスピルバーグ・ムービーは絶大な人気を誇ったもの。また青春スター総登場の『アウトサイダー』出身でもあるトム・クルーズが主演した『トップガン』を筆頭に、当時ブームのMTVなどによる洋楽人気が牽引したヒット作も続々誕生した。
1980年代読者選出ベストワン作品
1980 『クレイマー、クレイマー』
1981 『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』
1982 『E.T.』
1983 『アウトサイダー』
1984 『ストリート・オブ・ファイヤー』
1985 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』
1986 『トップガン』
1987 『スタンド・バイ・ミー』
1988 『ラストエンペラー』
1989 『レインマン』
