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史上最多ノミネートの『罪人たち』は最多受賞も達成するか
今回のノミネーション発表で最も注目されたのが『罪人たち』の歴代最多ノミネーション数16で、従来の記録だった14を2つ上回る結果となった。これは発表前に噂されていた15も上回っていて、その原因はサプライズといわれる助演男優賞部門のデルロイ・リンドーの候補入りによると言われる。15という数が噂されていたのは、今回から新設されるキャスティング賞部門がカウントされるから、という理屈だったが、本命『ワン・バトル・アフター・アナザー』の候補数13を上回り、一躍スポットを浴びることになった。
『罪人たち』で助演男優賞候補のデルロイ・リンドーと主演男優賞候補のマイケル・B・ジョーダン
ゴールデングローブ賞では興行成績賞を受賞(左はライアン・クーグラー監督)
また本作は1作品から10人以上の黒人候補者を出した最多タイ記録にもなっている。そしてもし本番で『罪人たち』か『ワン・バトル…』が12部門以上を受賞すれば、歴代最多受賞記録となる。これまでの記録は『ベン・ハー』(59)『タイタニック』(97)『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』(03)の持つ11個だ。
ティモシー・シャラメが名優マーロン・ブランドに次ぐ記録を
ティモシー・シャラメが『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』で、『君の名前で僕を呼んで』(18)『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』(24)に続き3度目の主演男優賞候補になったが、30歳と26日で3回の同賞ノミネートを受けた彼は、男優では伝説の名優マーロン・ブランドに次ぐ最年少記録となった。ブランドは『欲望という名の電車』(51)『革命児サパタ』(52)『ジュリアス・シーザー』(53)で30歳の誕生日直前に3回目の候補となっている。
ちなみに女優ではジェニファー・ローレンスが『ウィンターズ・ボーン』(10)『世界にひとつのプレイブック』(12、受賞)『アメリカン・ハッスル』(13)で23歳にして3度の主演女優賞候補を獲得した。
30歳になったばかりのティモシー・シャラメ
作品賞と演技賞のW候補になっている2人
シャラメにはもう一つの記録が。『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』で彼は製作も兼任しているので、作品賞にもノミネートされている。演技部門と作品賞同時ノミネートの例では、ウォーレン・ビーティが『俺たちに明日はない』(67)で30歳10か月で成した記録を上回る最年少記録。
実は一つの作品で作品と演技賞同時候補は『ブゴニア』のエマ・ストーンも今回その条件に当てはまる。そしてこのタイプで受賞したのは『ノマドランド』(21)のフランシス・マクドーマンドだけ。フランシスは作品賞と主演女優賞をW受賞したが、シャラメとエマがこの記録に迫っている。授賞式本番に期待したい。
『ブゴニア』でW候補となっているエマ・ストーン
製作者としてナンバーワンの記録を持つスピルバーグ
作品賞関連で見るとスティーヴン・スピルバーグが今回『ハムネット』で製作を担当し、作品賞候補になっているが、製作者としてのノミネートは今回で14回目となり、自身が持つ最多記録を更新した模様。ちなみに彼自身の作品でなくプロデューサーのみの候補としては『硫黄島からの手紙』(06)『マエストロ その音楽と愛と』(23)に続いて3回目。
『ハムネット』の製作者スティーヴン・スピルバーグと監督のクロエ・ジャオ
また今回『F1®/エフワン』で作品賞にノミネートされたデデ・ガードナーはこれが9回目となり、女性プロデューサーとしては単独でトップになった。彼女はこれまで『それでも夜は明ける』(13)『ムーンライト』(16)で2回オスカーを受賞している。
また長編アニメーション賞で候補になった『ARCO/アルコ』のプロデューサーのひとりがナタリー・ポートマン。彼女はこの部門で候補者になった初のオスカー演技賞受賞者となった。
製作者の一人として『ARCO/アルコ』プレミアに参加したナタリー・ポートマン
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