カバー画像:© 1960 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.
惜しくも亡くなったスターや監督を追悼
昨年惜しまれつつこの世を去った映画人たちのもう一度見ておきたい名演技を「午前十時の映画祭16」で再発見し、彼らの功績を偲ぶこともできる。
ロバート・レッドフォード(『スティング』『スパイ・ゲーム』)ー2025年9月16日没ー

『スティング』のレッドフォード
©1973 Universal Pictures. All Rights Reserved.
監督としても優れていたレッドフォードだが、ハリウッドが誇る人気アクターとしての活躍も忘れることができない。今回はアカデミー賞主演男優賞候補になった『スティング』と、ベテラン俳優として渋い魅力が加わった時代の『スパイ・ゲーム』の2作が上映される。『スティング』では彼の盟友ポール・ニューマンとの名コンビぶりを堪能し、『スパイ・ゲーム』では若き日のレッドフォードと瓜二つと言われたブラッド・ピットとの師弟共演ぶりを楽しみたい。
ダイアン・キートン(『マンハッタン』『ゴッドファーザーPARTⅡ』)ー2025年10月11日没ー

『マンハッタン』のダイアン
© 1979 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.
アメリカ映画界を代表するコメディエンヌとして時代を越えて幅広いファンに愛された女優キートン。今回の上映作品は初期の出世作でもある『ゴッドファーザーPARTⅡ』。アル・パチーノ扮するマイケル・コルレオーネの悩める妻ケイを演じている。もう一つは彼女の公私に渡るパートナーだった名匠ウディ・アレンとのコンビ作『マンハッタン』。どちらもダイアンの演技に注目して観たい。なお『ゴッドファーザー…』には先日亡くなったばかりのロバート・デュヴァルも出演。
ジーン・ハックマン(『許されざる者』1992)ー2025年2月18日没ー

『許されざる者』(92)のハックマン
©Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.
自宅で夫人とともに亡くなっているところが発見されるという悲劇的な最期を遂げた名優ハックマン。善良な役も悪役もこなした彼の真の演技力が発揮された『許されざる者』(1992年版)が今回の映画祭で上映される。クリント・イーストウッド監督・主演のアカデミー賞受賞作で、ハックマンは助演男優賞を受賞。彼が演じたのはワイオミングの小さな町の保安官リトル・ビルで、悪人でも善人でもあるような暴力的な法の番人を独特な味わいを込めて演じている。
ロブ・ライナー監督(『恋人たちの予感』)ー2025年12月14日没ー

『恋人たちの予感』
© 1989 Castle Rock Entertainment. All Rights Reserved.
次男によって殺害されるという衝撃的な最期を迎えたライナーは、様々なジャンルを手がけその手堅い演出ぶりで批評家にもファンにも愛される監督だった。『スタンド・バイ・ミー』などいくつもの代表作がある中で、今回の映画祭で上映される彼の監督作はロマコメの名作『恋人たちの予感』。男女の間に真の友情は成立するか?という問いを巡ってメグ・ライアンとビリー・クリスタルが好演。本作は監督の実体験が基になっているストーリーで、そこも踏まえて鑑賞したい。
仲代達矢(『用心棒』『椿三十郎』『怪談』)ー2025年11月8日没ー

『怪談』の仲代
©TOHO CO., LTD.
日本が誇るベテラン名優で、晩年まで演技の真髄を探求し続け数々の名作に出演。92歳で亡くなった彼の残した多くの名演技の中から、今回3本が上映される。まず恩師・黒澤明監督による『用心棒』と『椿三十郎』で、先輩・三船敏郎演じる三十郎と対峙する卯之助(前作)、半兵衛(後作)を連続で演じ壮絶な一騎打ちを見せる。もう一つ小林正樹監督の『怪談』では「雪女」のエピソードで雪女に見初められる男・巳之吉を演じる。3作とも60年代の仲代の新鮮な魅力が発揮されている。
「午前十時の映画祭」とは
特に素晴らしい傑作娯楽映画を全国の映画館で1年間にわたり連続上映する映画祭。上映期間は1作品2週間(1週間の場合もあり)で、参加映画館をA・B2つのグループに分け、同グループ内で同期間、同作品を上映(両グループが同じ時もあり)。「午前十時の映画祭」の名称だが開映時間は午前10時に限定せず、作品ごとに各劇場の判断で異なる午前中の上映開始となる。また鑑賞料金も各劇場で独自設定となるので劇場サイト等で確認を。
開催期間 2026年4月3日~2027年3月18日

