前作から20年ぶりながらファッション界のいまをアップデートして楽しませてくれる話題作『プラダを着た悪魔2』が現在大ヒット中のアン・ハサウェイ。2026年はこの作品をはじめとしてアンの新作が次々と公開待機中で、今後も話題が尽きそうにありません。先日、米ピープル誌選出の「世界で最も美しい人2026」にも輝き、40代になってからさらに絶好調という彼女をクローズアップしてみましょう。(文・米崎明宏/デジタル編集・スクリーン編集部)
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アン・ハサウェイが『プラダを着た悪魔2』で見せてくれたアンディの成長ぶり

画像1: アン・ハサウェイが『プラダを着た悪魔2』で見せてくれたアンディの成長ぶり

大ヒットした前作『プラダを着た悪魔』が公開されたのは20年前のこと。つまりその年に生まれた赤ちゃんが成人になるだけの期間が経ったわけだが、この映画は今も多くのファンに愛され続け、新しいファンも生み出している稀有な作品だ。あえて大雑把に言えば、ファッション雑誌の編集部を背景に、おしゃれにはあまり興味のなかった一人のジャーナリズム志望の若い女性が失敗を重ねながら成長していく物語。その主人公となるのがアン・ハサウェイ演じるアンディ。何もかもキラキラしているファッション業界で、場違いのようにおしゃれに無頓着なまま雑誌編集部のアシスタントになったアンディが、いかにその世界に馴染み、一流の鬼編集長や同僚に鍛えられながら優秀なスタッフに変っていくか。頑張り屋のアンディは「心が素直」という元々の人間性もあるが、大きく成長してこの編集部を去っていった。その彼女が『2』で久々に古巣に戻ってくる。

アンディは新聞社で賞をもらうほどの優れたフリージャーナリストになっていたものの、会社の都合でいきなり同僚たちと共に仕事を失ったところ。紙媒体が以前のようなパワーを失っていることは元職場の「ランウェイ」編集部でも同様の事態。掲載した記事が元で炎上した「ランウェイ」の大ピンチを救うために、急遽雇われたのがスポンサーに認められたアンディだった。意気揚々と編集部に戻ったアンディだが、かつてのカリスマ上司、ミランダ(メリル・ストリープ)は彼女を憶えていない……? 

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キャリアを重ね、経験豊かなジャーナリストになったアンディだが、彼女の中身は昔のまま。アンもインタビューで答えているように「彼女らしさを失わずに生きている」様子。若き日に編集部で彼女を助けてくれたアート・ディレクターのナイジェル(スタンリー・トゥッチ)もアンディの人間性を買っていることが彼の台詞で語られるように、観客もそこに安心してしまう。それでも20年前とは違って何をどうすればいいのかは即座に判断し、次から次に案件をこなしていく自信を持った様子は、現在はハイブランドの幹部になった以前の先輩アシスタント、エミリー(エミリー・ブラント)も驚くほど。最初は冷淡だったミランダもアンディの仕事ぶりに一目置くように…。20年前と変わらず目的に向って人一倍努力するアンディの奮闘ぶりに、以前からのファンも新しいファンもついつい魅了されていくのは必然だ。

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そしてそのアンディを演じるアンは水を得た魚のように生き生きしている印象を受ける。念願の社会派記者として活躍しているアンディも素敵だが、「ランウェイ」に復帰すると昔取った杵柄で、次々ハイセンスのブランドを着こなし、充実した記事の作成に才能を生かしていく姿は小気味良いほど。そうしたアンディを熟知しているアンが、楽しみながら演じているのが見ているこちら側にもひしひし伝わってくる。オスカーも受賞した名優となったアンはこの20年で様々な役を演じてきたが、アンディに扮したときの彼女の輝きはやはり特別なものがある。それに加えて、「ランウェイ」編集部にはアマーリ(シモーヌ・アシュリー)、チャーリー(ケイレブ・ヒーロン)、ジン・チャオ(ヘレン・J・シェン)といった新世代のアシスタントたちが、かつてのアンディのように働いているが、職場での自分のすべきことを踏まえている若い世代と向き合う“先輩アンディ”の親しみやすさは、他の上司スタッフにはない彼女独自の“武器”になっている。アンはそうしたアンディの個性もきちんと理解した上で役作りをしているようだ。

キャリアの積み重ねが生んだアンディのアップグレードした側面と、常に変らない彼女の人間性がもたらす魅力の相乗効果が、前作を越える醍醐味と前作から引き継がれたスピリットを合わせ持つ、現代に相応しい続編を生み出したと言えそうだ。

アン・ハサウェイ プロフィール

1982年11月12日米ニューヨーク生まれ。映画デビュー作『プリティ・プリンセス』(01)でいきなりブレイクし、『プラダを着た悪魔』(06)で人気を確立。『アリス・イン・ワンダーランド』(10)、『ダークナイト・ライジング』(12)など様々なタイプの役を演じ、『レ・ミゼラブル』(12)でアカデミー賞助演女優賞受賞。以後の出演作に『インターステラー』(14)『マイ・インターン』(15)『オーシャンズ8』(18)『魔女がいっぱい』(20)など。

『プラダを着た悪魔2』

公開中
アメリカ/2026/1時間59分/配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
監督:デヴィッド・フランケル
出演:アン・ハサウェイ、メリル・ストリープ、エミリー・ブラント、スタンリー・トゥッチ
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