祝・第94回アカデミー賞受賞(『ドライブ・マイ・カー』国際長編映画賞獲得ほか3賞ノミネイト)
最新作『偶然と想像』で、観る人を映画好きにする映画をめざす。多くの国際的映画祭で注目を欲しいままにした、濱口竜介監督インタビュー【髙野てるみの『シネマという生き方』/コロナに負けない映画インタビューVOL13】
村上春樹原作『ドライブ・マイ・カー』(2021)を映画化し、第74回カンヌ国際映画祭で4冠を獲得。前年には、共同脚本を手がけた、黒沢清監督『スパイの妻(劇場版)』(2020)が、第77回ヴェネチア映画祭で銀獅子賞に輝いている。そこに来て、今回ご紹介する『想像と偶然』(2021)も、第71回ベルリン国際映画祭で銀熊賞に、ついで、今年の東京フィルメックスで観客賞を得るという快挙を見せつける。日本のみならず、国際的にも今一番注目を集めて突っ走る活躍ぶりの濱口竜介監督。そんな監督の素顔は、実にフランクにして明晰、クリエイターとしてのセンスとインテリジェンス溢れる笑顔の持ち主だった。