ベネチア国際映画祭の開催地イタリア。華やかで美しい国のイメージとは裏腹に、イタリア映画と聞くとなんとなく小難しくて敬遠しがち……いえいえ、そんなことはありません!巨匠から良質な人情劇まで、奥深くてバラエティーに富んだイタリア映画の世界へご招待します。(文・井上健一/デジタル編集・スクリーン編集部)

イタリア映画界を支えたイイ男イイ女

男優

マルチェロ・マストロヤンニ(Marcello Mastroianni)

男優の代表格は何と言ってもマルチェロ・マストロヤンニ。知的な二枚目ながら、親しみやすさも兼ね備え、「甘い生活」(1960)、「81/2」(1963)などで活躍。「007/慰めの報酬」(2008)にも出演したジャンカルロ・ジャンニーニは、73年にカンヌの男優賞に輝いた名優。ロベルト・ベニーニは、自ら監督・脚本・主演を務めた「ライフ・イズ・ビューティフル」(1997)で、アカデミー賞主演男優賞に輝いた。

ジュリアーノ・ジェンマ(Giuliano Gemma)

さらに、マカロニ・ウエスタンが生んだスター、ジュリアーノ・ジェンマフランコ・ネロも忘れてはいけない。

ヘルムート・ベルガー(Helmut Berger)

また、オーストリア出身ながら「地獄に堕ちた勇者ども」(1969)などのヴィスコンティ作品で活躍したヘルムート・ベルガーも、イタリア映画に不可欠な存在だ。

女優

ソフィア・ローレン(Sophia Loren)

情熱的で野性味あふれる美貌と母のような逞しさ。そんなイタリア女性のイメージを体現したのがソフィア・ローレン。「ふたりの女」(1960)ではカンヌの女優賞とオスカーをダブル受賞するなど、イタリア女優の代名詞的存在に。

彼女に先駆けて美人女優として名を馳せたシルヴァーナ・マンガノは、「にがい米」(1949)で人気に。“CC”の愛称で親しまれたのが、「ブーベの恋人」(1963)、「山猫」(1963)のクラウディア・カルディナーレ。“世界一の美女”ジーナ・ロロブリジーダは、「花咲ける騎士道」(52)、「ソロモンとシバの女王」(1959)などに出演。“イタリアの宝石”モニカ・ベルッチは、「マレーナ」(2000)、「007スペクター」(2015)などで活躍中。

ジュリエッタ・マシーナ(Giulietta Masina)

一方、知的な美貌を武器に活躍したのが、「第三の男」(1949)、「夏の嵐」(1954)のアリダ・ヴァリジュリエッタ・マシーナは、「道」(1954)、「カビリアの夜」(1957)など、夫フェデリコ・フェリーニの作品を支えた実力派。アンニュイな雰囲気が魅力のモニカ・ビッティは、「情事」(1960)、「太陽はひとりぼっち」(1962)など、ミケランジェロ・アントニオーニのミューズとして知られた。

イタリア映画好き必見!
2018年10月6日〜19日は『イタリア ネオ+クラシッコ映画祭2018』開催中

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