スタジオ撮影:ホグワーツからパリまでを再現!
NYからロンドン、ホグワーツ、そしてパリへと舞台を移す本作だが、撮影はすべてロンドン郊外のリーブスデンにあるワーナー・ブラザース・スタジオで行われた。
ロンドン
ロンドンの場面ではニュートの自宅アパートが出てくるが、そのアパートは、ジョージアン様式の英国の伝統的集合住宅がモチーフになっている。外観はロンドンのテラスハウスで撮影され、ホグワーツの「動く階段」へオマージュを与える階段が壁に取り付けられた内部や、魔法動物が生活する広大な地下室がセットで作られた。
パリ
そしてパリのシーンも、前作のNYと同様に、ロケではなくスタジオでの再現となった。美術チームがパリで撮ってきた写真や、時代考証の専門家が集めたアーカイブ写真を参考に、1927年のパリの街並がセットで完成。当時の燃料は石炭だったので、建物を黒く煤けさせるなど細部も徹底している。パリの魔法界への入り口となる銅像と、そこから続く「秘密の広場」は、美術のスチュアート・クレーグによると「『ダイアゴン横丁』のような一角」とのことだが、魔法界にもかかわらず、オープンカフェなどでフランスらしさが意識された。
その他にもパリの部分では、サーカスのために3張の巨大なテントが作られ、「ハリー・ポッター」シリーズで魔法界のグラフィックアートを手がけたデザイナーが、出し物のポスターなどを制作。魔法総務省の建物には曲線が強調され、天井がガラス張りになっているなど、アールヌーボーの様式が使われている。
アクションの見どころとなる総務省内の記録保管庫のためには、書棚の列が床からせり上がり、四方に移動し、回転できるように、レールも使って遠隔操作できる大がかりなセットが作られた。そして最大級のセットとなったのは、地下に広がる円形劇場。想定されたサイズがあまりに大きかったので、全体の1/4ほどのセットが作られ、そこに600人ものエキストラが集められた。その後、デジタルによって、フルサイズの劇場でグリンデルバルドの演説に何千人もの魔法使いが熱狂するクライマックスが完成されたのである。
ホグワーツ
「ハリー・ポッター」からのファンにとってテンションが上がるのは、ホグワーツの再登場だろう。オリジナルのセットは大部分が使えなくなっていたため、今回はデザインを忠実に再現してセットが作り直された。あの大広間のセットは「ハリー・ポッターと死の秘宝PART2」の戦いで瓦礫が散乱したため、今回はデジタルで再現されることになった。
ホグワーツの外観と一部の屋内は、イングランド南部にある、1229年建立のレイコック寺院で撮影。この寺院は「ハリー・ポッター」シリーズにも何度か登場している。
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