ボクシングのシーンでは本当にパンチが当たることも
ファイトシーンはもちろん専門家の振り付けによるものだが、すべてが振り付け通りにいくとは限らない。スリップしたり、動きを間違えることもあるからだ。しかも、今回の敵役を演じるフロリアン・ムンテアヌは現役のボクサーなので、ジョーダンにパンチが当たる場合はひどいことになる。そのためにムンテアヌは、ジョーダン以上に何時間もジムで振り付けの動きを練習しなければならなかったという。
シルヴェスター・スタローンインタービュー
「監督もするつもりだったんだが、若者がやるべきだと気づいたんだ」
僕とドラゴのストーリーは、基本的にもう死んで埋められたものだと思っていた。でも、それは彼の息子に引き継がれていたんだ。ある意味、ほとんどシェークスピアのようだね。
実は監督も自分でやるつもりだったんだが、若者がやるべきだということに気づいたんだ。スティーヴン(ケープル・ジュニア監督)はとても素晴らしいビジョンとエネルギーを持っているんだ。こういう映画をやるのはすごく大変なんだよ。ボクシングとドラマ、まるで二本の映画をやってるみたいなものなんだ。
もうロッキーというキャラクターは42年もやってる訳だけど、皮肉なのは僕の人生が進むに連れて、このキャラクターの中にいろいろなものを見つけるんだ。でもいま彼は、“クリード・ユニバース”の一員なんだよ。
フロリアンは現役のボクサーなんだが、僕たちは世界中のすべてのヘビー級のボクサーを見た。彼は本物のファイターで、動きもルックスも本物で、共感できる人物なんだ。
ロッキーとアドニスをこの戦いに導いた2作
「ロッキー4/炎の友情」(1985)
最新の科学的トレーニングで鍛え上げたロシアの強豪ボクサー、ドラゴが訪米、親善試合で対戦したアポロをリング上で葬り去ってしまう。親友アポロを失ったロッキーは、自らの内に新たな闘志を見出し、敵地であるロシアに乗り込んでの対戦を決意すると、シベリアに渡って原始的なトレーニングで徹底的に体をいじめ抜く。そして完全なアウェイでの対戦に臨み、苦闘の末、ついにドラゴを倒し、勝利を手にするのだった。
「クリード チャンプを継ぐ男」(2015)
アポロの愛人の息子アドニスは施設暮らしだったが、アポロの寡婦メアリー・アンが引き取り一緒に暮らすことになった。成長したアドニスは会社でも昇進間近だったが、一切を捨ててボクシングで成功する道を選ぶ。やはり父の血を引いているのだ。地元で相手にされないアドニスはフィラデルフィアまでロッキーを訪ね、トレーナーを依頼する。最初は断わったロッキーも、アドニスの素質に気づき真摯な願いに応えて指導を始めるのだった。
ロッキー伝説が甦る!
「ロッキー」コレクションがリリース
「クリード 炎の宿敵」公開に併せ、シルヴェスター・スタローンの出世作となった第1作から、不屈の闘志で這い上がる姿が感動を呼んだ「ロッキー ザ・ファイナル」までの全6作を収録した『ロッキー コレクション スチールブック付きブルーレイBOX』(6枚組)が数量限定で発売中。特典としてスタローンによる音声解説、メイキング映像、未公開シーン集、もう一つのエンディングなどが収められている。
原題『クリード2』2018年度作品。2時間10分。アメリカ映画。
ワーナー・ブラザース映画配給
©2018 Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. and Warner Bros. Entertainment Inc.