インタビューその3
松野十四松役:小野大輔
小野大輔
5月4日生まれ、高知県出身。達者な演技力と自身のキャラクターが人気の実力派声優。主な出演作品は「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズの空条承太郎、「黒執事」のセバスチャン・ミカエリス、「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」の古代進など。
6つ子のキャラクターの変化がとにかく楽しい作品です
ーー映画化の話を聞かれたのはいつ頃ですか?
小野大輔「キャスト陣はけっこう早い段階で聞いてました。第2期の終わりぐらいでしょうか。僕はチョロ松役の神谷浩史さんやおそ松役の櫻井孝宏さんが話しているのを漏れ聞いて、『あ、映画になるんだ。やったね』と思ってました(笑)。櫻井さんや神谷さんはいつ映画化の発表をすべきか、というような話までしていて。アニキたちはすごいなと(笑)。俺は『やった!』と喜ぶだけだったのに(笑)。そういうところに考えが及ぶほど“おそ松さん”という作品を愛しているんですよね、みんな」
ーー十四松といえば6つ子の中でも最もキテレツな変わったキャラ。劇場版の中ではどんなキャラクター性を見せるんですか?
小野大輔「今回は18歳の頃の6つ子たちと大人になった6つ子たちが出会いますが、中でも18歳の十四松は最も今現在とはかけ離れたイメージになっているんです。それは裏を返せば、十四松は非常にエッジの効いたキャラクターなので、逆にとても十四松っぽいことだなと感じました」
ーーでは、演じていて違和感はなかったということでしょうか?
小野大輔「確かに観ている人からすれば、こんなにも違うのかという驚きにもなるかと思いますが、演じている僕からすると、昔の十四松のことはすぐに納得できました。十四松は不条理とか不思議とか不可解とか言われる、かなり突飛なキャラクターです。人とは違う部分が彼のアイデンティティとしてある。だから『昔の面影あるね…』と言われるほうが逆に違和感があると思ったんです。だって十四松の過去が今と全く変わらなければガッカリしません!?」
ーーなるほど。そう言われてみれば。
小野大輔「どんな風に今と違うのかは観てのお楽しみですけどね。でも一番初めにいろんなことに気づいたのは十四松だったのではないか…とだけ言っておきましょう!」
ーーうー、無茶苦茶気になります!!
小野大輔「6つ子それぞれのキャラクターの変化はとにかく楽しくて、6つ子らしいなと思いますね。でも今回は18歳の6つ子には哀愁をも感じるところがあるんです。考えてみれば18歳って一番いろいろ考える年だし」