国内外のファンタスティック映画祭に頻繁に出席されている映画評論家の塩田時敏先生。特にホラーに関しては一家言をお持ちの塩田先生に、ホラー映画界におけるなんでもナンバーワンを(独断と偏見もこめて)決めていただきました。異論もありましょうが、これはこれで楽しんでいただければ!(文:塩田時敏/デジタル編集:スクリーン編集部)

犠牲者数ナンバー1ホラー

画像: 「ドラキュラZERO」

「ドラキュラZERO」

実はフレディもジェイソンも、殺人数ではたかが知れている。劇中5687人を虐殺したのは、「ドラキュラZERO」のヴラド三世。通称“串刺し公”、またの名を“ドラキュラ”!実際にはトルコ軍勢数万人を皆殺し。

1等くだらないホラー?

画像: 「死霊の盆踊り」

「死霊の盆踊り」

数え挙げたらきりがない(笑)、がA・C・ステファン監督「死霊の盆踊り」を上回る、いや下回るホラーはないはず。ただただ死霊!?役の女優が墓場でストリップ。でも嫌いじゃないんだなぁ、この能天気(笑)。

1番痛いホラー

欧米では史上最高に痛い映画(生理的に)とされているのが、三池崇史の衝撃的ホラー「オーディション」。イーライ・ロス監督「ホステル」に三池崇史が出演し、三池崇史監督「スキヤキウエスタンジャンゴ」にタランティーノが出演する、東西映画文化交流の発端となった。

WPのロッテルダム映画祭で、ご婦人が三池監督の前で、“悪魔!”と罵倒し退場する一方、国際批評家連盟賞を受賞。一足先に帰国した三池監督に代わり、筆者が賞を受け取ったのも懐かしい(笑)

三池崇史監督

ホラーといえばジェームズ・1(ワン)監督

ジェームズ・ワン監督

ONEではなく、正しくはJames Wan。漢字で書いたら温子仁。「ソウ」シリーズや「死霊館」シリーズ等、大ヒットホラーを連発し、今やDC映画「アクアマン」を監督する、オーストラリアのアジア系監督だ。まさしく現代アメリカン・ホラーのナンバー1監督。一度は“もうホラーには関わらない”宣言をしたが、あっという間に「死霊館エンフィールド事件」の監督で復活(笑)。

一昔前、ホラーといえばサム・ライミだった(!?)が、「死霊のはらわた」シリーズで名を成したこの監督、根っからのホラーオタクかと思いきや、ホラーは投資家からの資金を集めやすいから「死霊のはらわた」にしたんだとか。なんと憎らしいことを(笑)。

「バッド・テイスト」「ブレインデッド」のピーター“ホビット”ジャクソン監督もそうだが、ホラーはファンタスティックな巨匠への道の通過儀礼なのだ。

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