全米大ヒットのニューホラー「ハッピー・デス・デイ」が二本連続公開!
一年にひと晩、殺人を含むすべての犯罪が合法にになる〝パージ法〞が施行された近未来のアメリカ。その恐怖令の出発点を描いたシリーズ第4作「パージ:エクスペリメント」。そして鬼才ラース・フォン・トリアー監督が、魂が完全に抜け落ちた連続殺人者(マット・ディロン)の凶行を凝視する「ハウス・ジャック・ビルト」。現在公開中の注目作につづいてこの夏も、そして今後も続々とホラー映画が公開予定だ。
暗闇で、何か気味の悪いものを想像する。常識の外側にある出来事に遭遇する。ホラー・ムービーには映画という覗き箱の魅惑がいっぱい詰まっている。「君の名前で僕を呼んで」のルカ・グァダニーノ監督によるリメイクが話題を呼んだヒット作のオリジナル、ダリオ・アルジェント監督の「サスペリア 4Kレストア版」が2019年6月29日から公開される。
これは製作40周年を記念し、イタリアで35ミリ・オリジナル・ネガから4Kデジタル・レストア(修復)が行なわれた新版で、人気のロック・バンド、ゴブリンの音楽もミックスし直されたものだ。もともと極彩色ホラーと呼ばれ、海外ではここまで美しい映画だったのか、と絶賛されたバージョン。一見の価値があるだろう。
「ハッピー・デス・デイ」(2019年6月28日公開)とその続編「ハッピー・デス・デイ2U」(2019年7月12日公開)は、仮面をつけた殺人鬼に襲われた女子学生が殺されるたびに時間軸をさかのぼり、同じ一日をくり返しながら犯人に迫ってゆくタイムループ型の学園ホラーだ。
新人のジェシカ・ロース扮するヒロインはダメダメのビッチ女なのだけれど、殺されるうちに知恵をつけ、それなりにかわいく思えてくるのが上手い仕掛け。往年のホラー「スクリーム」シリーズのようなポップさがある。