「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」を見る上で重要な意味を持つのが1960年代のファッション。登場人物たちの着る衣装の数々は、まさに60年代後半に花開いたユニークなカルチャーそのもの。ここでは誰もがお手本にした、当時人気絶頂だったセレブたちのファッションをご紹介。きっと今でもオシャレの参考になるはず。(解説:清藤秀人/デジタル編集:スクリーン編集部)

60'sを彩った服の数々は少しずつ形を変えながら定着している

デニムが若者ファッションの王道になったのも1960年代。ブラッド・ピット扮するクリフ・ブースは、ジーンズにTシャツ、その上にアロハシャツ、時にはデニム・ジャケットを粋に着こなしている。ご愛用は60年代に男たちの間で定番のサングラスとして定着したレイバンのアビエイターだ。

一方、クリフがスタントマンを務める相棒の俳優で、レオナルド・ディカプリオ扮するリック・ダルトンもレイバンの大ファンで、トレードマークはサファリカットのレザージャケット。いかにも高級そうなハリウッドスターらしい逸品だ。

サファリルックは1968年にイブ・サンローランが発表し、メンズ&レディース両方で人気を博したヒット商品。大都会にワイルドライフのテイストを持ち込んだサンローランのロングセラーである。

カラフルなプリントのワンピースやコート、カットオフしたり、ジャケットとして羽織る素材として用途が拡大したデニム、思い思いの丈に裁断されたミニスカートと、それに合わせたブーツ、タウンウェアとしてのアロハシャツ、そして、レザージャケットetc。

1960年代を彩った服の数々は、今も少しずつ形を変え、物によってはもろ昔のまま、若者たちのワードローブとして定着している。それらを克明に再現した贅沢で懐かしい60'sファッションを思う存分に楽しめるのが、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」なのである。

リアルタイム・セレブに学ぶ〝60年代ファッション〞:男優編

スティーヴ・マックイーン

「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」に実名で登場するマックイーンは、ハリウッド一のカーマニアとして知られる。ムートンのジャケットにホワイトジーンズ、手にタバコでスポーツカーに乗るこのショットは、彼のイメージを象徴するもの。

アラン・ドロン

1960年代に本誌人気投票のトップに君臨したアラン・ドロン。映画ではトレンチコートやボルサリーノを巧く着こなしてダンディだったが、フィッシャーマンズセーターがこれまた彼の美貌を引き立たせて憎いほどだ。

ブラッド・ピット

レオナルド・ディカプリオ

画像: アラン・ドロン

流行のデニム&デニム・ジャケットに、底がないスエードの靴を合わせて、不適に画面を横切るブラッド・ピットのスタントマン、クリフ。日本風の柄がプリントされた黄色いアロハも然り、ファッション的にはクリフの方が断然上。

肩の部分にステッチが入ったカウボーイ風ジャケットを愛用しているのは、レオ演じるリックがTVの西部劇で名を馳せた元スターだから。ハイネックのセーターとペンダントを組み合わせた若干時代遅れのセンスに注目。

ダスティン・ホフマン

「卒業」(1967)では元エリート大学生に扮して、当時流行のアイビー・ファッションで決めているダスティン・ホフマン。コーデュロイのジャケットに黒いポロシャツ&ジーンズは、全部ヨレヨレだけど品がある点に注目。

クリント・イーストウッド

イタリアに渡ってマカロニ・ウエスタンで人気が復活し、故郷に凱旋したイーストウッドは「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」が描く'60年代のハリウッドそのもの。ネイビーのブレイカーでバイクに跨がる姿は、いかにもアウトローっぽい。

ポール・ニューマン

シャツの襟をスーツの襟の上に重ね、開襟シャツの胸元にペーズリー柄のスカーフを巻く。1960年代のハリウッドで流行っていた男優の着こなしを踏襲している、あの時代を代表するスター、ポール・ニューマン。

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