新旧豪華キャストが語る“最後の「スター・ウォーズ」”

ビリー･ディー･ウィリアムズ × アンソニー･ダニエルズ × ヨーナス・スオタモ

ランド役で36年ぶりにシリーズに戻ってきたビリー・ディー・ウィリアムズ。唯一のシリーズ皆勤賞のC-3PO役アンソニー・ダニエルズ。チューバッカを演じるヨーナス・スオタモ。レジェンド・キャラクターたちが「SW」と出会えた幸福を語る。

──77年から続いたシリーズもひとまず本作でピリオドです。１作目からずっと出演していたMr．ダニエルズ、いまはどんな気持ちでしょうか。

アンソニー：
言うまでもなく、とても誇らしい気分だよ。ご存知のように私は最初、C–３POをやりたくなかった。その後も、アニメ版の声をやったり、いろんなイベントに担ぎ出されたり。「果してこれが大人のやる仕事なのか？」そんなふうに考えたこともあった。そのとき、私に語りかけてきたのは、もうひとりの私。「だからといって、ほかに仕事があるのかい？」と現実を突きつけてくる。それから月日は流れ、私はどんどん３POが大好きになっていった。「あのとき、この仕事を受けてよかった」「途中で止めなくてよかった」。いまは心の底からそう思っている。42年間、ずーっと私がこのシリーズに出続けられたのも、顔と身体を黄金のマスクとスーツのなかに隠しているからなのだからね（笑）

──Mr．ウィリアムズ、あなたはいかがでしょう？まさかまた声が掛かるとは思ってもいなかったのではないですか？

ビリー：
そう、「まさに人生とは思いがけない冒険の連続である」だよ（笑）。私はもう82歳なのに、いまでもこうやって冒険を続けられているのだから面白い。J・Jは『LOST』で声を掛けてくれて、私に殺し屋を当てたんだ。そのときから、なんと非凡な才能をもった映画人なのかと思っていたら、こうやって再び仕事をすることになった。素晴らしいことだよ。

──ランド・カルリジアンはどんな姿とどんなシチュエーションで登場するのでしょう。

ビリー：
そんなこと言えるはずがない。もし言ってしまったら私は雷に打たれてしまうだろうね（笑）。実のところ、私はどんなストーリーか知らないんだ。なぜなら、渡された脚本は、ランドが出演しているシーンだけで、全体像はまるで判らない。驚くべき秘密主義で撮影されていたからだよ。いや、ひとつだけ、彼の変化を言っておこう。ランドは年齢を重ねた分、深みを増している。より魅力的な人間になっているんだ。

──ヨーナス、チューイを演じる醍醐味はどんなところにあるのでしょう？

ヨーナス：
最初は、映画界のレジェンド的なキャラクター、ハン・ソロやルーク、レイアの側にいられるのが嬉しかった。でも、『ハン・ソロ』のとき、チューイはどんな場合であっても『SW』の世界を持ち込むことが出来るという事実に気がついたんだ。彼がそこにいるだけで『SW』の世界が出来上がってしまうんだよ。僕はこのキャラクターを、先日亡くなってしまったピーター（・メーヒュー）から受け継ぐのは、とてつもなく名誉なことだと痛感しているんだ。

ビリー：
チューイは癒し系のキャラクターだ。だからみんなに愛される。

アンソニー：
それに、最高のハグをしてくれる。

ビリー：
ああ、もうひとつ忘れちゃいけない、彼は優れた副操縦士でもある。私は本当に久しぶりにミレニアム・ファルコン号に乗って大変興奮してしまったんだ。出演が決まったとき、実は一番楽しみにしていたのはファルコン号に乗ることだったからね。いまでもチューイは、最高に頼りになる相棒だったよ（笑）。
ヨーナス：
僕はこの作品で、ちょっと期待していることがあるんだ。チューイの声。それはいつもクマの声をメインに、いろんな音や声をミックスして作り、僕の声は使ってない。でも、今回はかなりいい演技をしたし、チューイの声にも自信がある。少しでもいいから僕の声を使ってくれると嬉しいんだよね。

──おふたりはいかがです？このシリーズで実現したいことは？

ヨーナス：
まったくないね。喜び以外、何もないと言っていいよ。

アンソニー：
さっきも言ったように、昔は不満があった。でも、いまは感謝しかない。私はこの42年間、こうやって『SW』の仲間でいられて、本当にラッキーだと思っている。

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