押さえておきたいチェックポイント! (文・平沢薫)
チェックポイント1:
カート・コバーンを意識した主人公
監督曰く、今回のブルース・ウェインは、1994年に27歳でショットガン自殺した人気バンド、ニルヴァーナのカート・コバーンのイメージ。どこか隠遁者のような、自己破壊的なロックの美学が宿る人物像が、ロバート・パティンソンに合致したそう。US予告編ではニルヴァーナの「サムシング・イン・ザ・ウェイ」が流れる。
チェックポイント2:
実在の凶悪犯を意識したヴィラン
殺害現場に“なぞなぞ”を残す自己顕示欲の強いサイコな知能犯リドラーは、監督が実在の連続殺人鬼ゾディアックを意識したもの。彼は1968~72年のサンフランシスコで自称37人を殺害し、警察やマスコミに多数の犯行声明文を送りつけたが、現在も事件は未解決。デヴィッド・フィンチャー監督の映画『ゾディアック』(2007)もある。
チェックポイント3:
役柄不明のバリー・コーガン
バットマン最大の宿敵ジョーカーが登場する?! 『エターナルズ』(2021)のドルイグ役のバリー・コーガンの役名がずっと発表されず、後のジョーカー役ではないかとの噂が浮上している。その後、役名はコミックのゴードン刑事の相棒の名、スタンリー・メルケル刑事と発表されてはいるが、どうやら同役ではないらしい。
チェックポイント4:
撮影は『DUNE/デューン 砂の惑星』の名手
カメラマンは『DUNE/デューン 砂の惑星』の映像美で唸らせたグリーグ・フレイザー。彼は『スター・ウォーズ』シリーズのスピンオフ・ドラマ『マンダロリアン』も撮影しており、同作で開発された、グリーンバックを使わず、セットの背景に別映像を映し出して撮影する最新映像技術“プロジェクト・スポットライト”を本作でも使用した。
チェックポイント5:
スピンオフで広がる世界観
スピンオフの実写ドラマ2作が企画進行中で、1作は、本作のコリン・ファレル演じるペンギンを描くドラマになると言われている。もう1作はゴッサム市警の腐敗を描くもので、ゴードン刑事ではない別の刑事が中心になるとの噂。また、ロバート・パティンソンの出演契約は3作と言われており、映画が三部作になる可能性も!?