ロックの歴史を変えた伝説のアーティスト、エルヴィス・プレスリーの生きざまを描いた『エルヴィス』に注目! 幼少期からデビュー、そして絶頂期から謎の死を遂げた晩年まで。“ホンモノ”を演じきった主演のオースティン・バトラーのインタビューを中心に伝説を紹介!(文・よしひろまさみち/デジタル編集・スクリーン編集部)

『エルヴィス』注目ポイントはココ!

1.伝説のスター エルヴィス・プレスリー

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日本では80年代から幾度となく報じられた「じつはエルヴィスは生きている」という東スポネタのほうが伝説化しているエルヴィス・プレスリー。超大物だからこそのオカルトネタだが、その功績はとてつもない。

最大の特色は、人種差別のあった当時、完全に分断していた白人音楽(カントリーなど)と黒人音楽(R&B)をミックスしたスタイルを確立し、世界に受け入れられたこと。ロック黎明期の50年代で初めて現れたロックスターだ。

2.オースティンがエルヴィスそのものに!

画像: 2.オースティンがエルヴィスそのものに!

モノマネは絶対したくなかった、と心に誓い、エルヴィス役に挑んだオースティン・バトラー。後半で出てくるインターナショナル・ホテルのショーを収めたドキュメンタリー映画『エルビス・オン・ステージ』(1970)をはじめ、書籍やファンが作った無数の動画などを総リサーチしたおかげで、エルヴィスの内面にまで迫ることに成功。

それがもっとも現れているのが、冒頭のライブシーン。あの独特の振りが生まれた瞬間は、エルヴィス自身が非常に内気ながら、どうしようもない衝動に突き動かされたことを見事に表現している。

3.バズ・ラーマン監督のエルヴィスへのこだわり

画像: 3.バズ・ラーマン監督のエルヴィスへのこだわり

バズ・ラーマンがなぜエルヴィスを描いたか。それは「エルヴィスと言う人物を背景に、50〜70年代アメリカを描きたいと思った」から。

「50〜70年代の素晴らしさは、極めてアメリカ的なエネルギーが満ち溢れていたこと。それは多様な要素が交わって新しいものを生み出すエネルギー……音楽の世界においては、異種のリズムや旋律が混ざり合って新たなものが創造されたことだね。

また、アイデアやブランドを「どんどん売り込め!」というエネルギーもあった。この二者のバランスがとれていた時代だ。私がこの作品に本腰を入れ始めた頃に、このバランスが変わるのを感じた。つまり、売り込みを中身の創造よりも重視するようになったんだ。これが一つの着想になったよ」

エルヴィス
2022年7月1日(金)公開

興行師だったトム・パーカーは、黒人音楽とされたR&Bを歌うエルヴィス・プレスリーが若者の間で流行りつつあることを知り、彼のライブへ。そこで彼の歌、そして独特の踊りに狂喜乱舞する女性たちを目の当たりにする。商売になると確信したパーカーは、エルヴィスをツアーに連れ出すことで、またたく間に彼をスターに仕立てた。だが、エルヴィスのパフォーマンスや、黒人音楽の流行に不満を持つ保守派からの反発にあい……。

アメリカ/2022/2時間39分/ワーナー・ブラザース映画
監督:バズ・ラーマン
出演:オースティン・バトラー、トム・ハンクス、オリヴィア・デヨング
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