役に入り込んだトム・ハンクスの名演10選
『ビッグ』(1988)
一夜にして大人の肉体を得てしまった12歳の少年のドタバタ体験記。無邪気な振る舞いや子どもらしいクセを大人サイズでリアルに表現し、アカデミー賞初ノミネートを果たす。
『フィラデルフィア』(1993)
本格的なドラマ作品に初主演。エイズ感染を理由に会社を解雇されたゲイの男性の苦闘を堂々と演じ切った。重病の姿の熱演も光り、みごとにアカデミー主演男優賞を受賞!
『フォレスト・ガンプ 一期一会』(1994)
2度目のオスカー受賞は、子どものように素直で純真な大人の役。知能指数は低いが、役割を与えられると懸命にこなし、気づけば大金持ちになっていた、そんな数奇な生を体現。
『アポロ13』(1995)
実在の宇宙飛行士ジム・ラヴェルにふんし、アポロ13号の故障により宇宙空間で直面した死の恐怖を再現。監督のロン・ハワードと『スプラッシュ』(1984)に続いてタッグを組んだ。
『すべてをあなたに』(1996)
1960年代を背景に、ロックバンドを結成した若者たちの成功と挫折を描く初監督作。バンドのマネージャー役で出演を兼任し、助演でも人間味のある好人物になり切った。
『プライベート・ライアン』(1998)
困難なミッションを命じられた第二次大戦期の陸軍大尉を演じて、4度目のアカデミー主演男優賞ノミネート。戦場の極限下でも人間性を失わない、凛とした存在感が光る。
『キャスト・アウェイ』(2000)
話上手なハンクスが、無人島でひとり芝居に挑む。サバイバルはもちろん、漂着したバスケットボールに話しかける孤独の体現も生々しい。5度目のオスカー主演男優賞候補も納得。
『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』(2007)
政治家というとお堅い印象もあるが、ハンクスが演じるとイメージも異なる。1980年代にアフガンへのソ連の侵攻を止めようとした実在の議員。その破天荒な生に魅了される!
『ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書』(2017)
1971年に合衆国政府の重要機密を暴いた、実在の新聞記者役。不正を見抜き、言論の自由を貫こうとする、現代の日本では稀有となったジャーナリスト魂の体現にアツくなる!
『幸せへのまわり道』(2019)
アカデミー賞の助演男優賞部門では初ノミネート。主人公である年少の記者に、交流を通して人生の大切なものを教えていく。メンターというべきキャラを存在感たっぷりに好演。