『君の名は。』(2016)『天気の子』(2019)の新海誠監督最新作『すずめの戸締まり』(11月11日公開)。少年少女の物語を鮮やかな色彩と美しい音楽で紡ぎ出す“新海ワールド”。最新作では、日本各地の廃墟”を舞台に災いの元となる“扉”を閉めていく少女・鈴芽(すずめ)の解放と成長を描く。(文・タナカシノブ/写真・稲澤朝博/デジタル編集・スクリーン編集部)

── 一緒にアフレコもできたとのこと。お互いお芝居はいかがでしたか?

松村:ディレクションの意図、言葉に出ていないところまで察知する能力はすごいと感じました。すごいと思ったところを順番に挙げていったらキリがないくらい、感心することが多かったです。言われてない部分までを汲み取り、さらにそれを反映する様子を隣で見ながら、真似しなきゃと思っていました。

:わーーーー、すごくうれしいです。うれしすぎて笑えてきちゃいました(笑)。松村さんはすごく説得力のあるお芝居をされる方で、最初からずっとうらやましいと思っていました。本当にそこに草太さんがいるようでした。松村さんのおかげで、私がすずめにしてもらえたと思っています。草太の儚さ、上品さが声から伝わってくるのを聞いて「負けていられない!」という気持ちにもなりました。

── 松村さんは今までの新海監督作品と同じように、観るのが楽しみとおっしゃっていましたが、原さんはどのように感じますか?

:そこまでの境地に行き着くまでに、私は相当時間がかかりそうです…。

松村:自分がやったと思うと観るのも怖いけれど、新海監督が選んで集めて並べて出来上がったものなら、いいに決まってるって思えない? そういう信頼感が生まれた現場だったからこそ、過去作と同じ気持ちで観られそうだなって。

:確かに、その発想はなかったです。

松村:だから僕は、エンドロールでハッとする気がします。「あ! 俺、出てる」って。名前を目にした途端、怖い怖いってなるかも(笑)

:自分っぽい声や喋り方がでてきた瞬間に、我に返ることはありそうです。

松村:確かに。

── 日本各地を一緒に旅するすずめと草太。旅のパートナーとして、すずめ、そして草太をどう思いますか?

松村:すずめはすごく行動力もあるし、思い立ったが吉日みたいなタイプ。でも、旅のパートナーとしては振り回されそうなので、僕は大丈夫ですって言っちゃいそうです(笑)

:草太さんはどんなときも絶対に守ってくれる安心感があります。背も高いし、パワーもあるし重い荷物も持ってくれそうなので、私はアリです!

松村:荷物持ちってこと?

:いえいえ、旅の相手としてですよ(笑)

ヒロイン・岩戸鈴芽(すずめ)役 原菜乃華さんへQ&A!

Q.新海監督作品の魅力は?

私たちが知っている東京ってこんなに綺麗だったんだと驚いてしまうほどの美しい映像に惹かれます。音楽が主役になる瞬間もすごく大好きです。10代の子たちが言葉に表しきれない複雑な葛藤を丁寧に描き、背中を押してくれます。寄り添ってくれる感じが魅力だと思います。

Q.すずめにぴったりと見出された声。自分自身とキャラクターがリンクした部分は?

新海監督から「そのままでいいよ」と最初に言っていただいたので、共通点は意識せずに自然体を心がけました。

Q.日本各地の美しい街並みが堪能できる本作。今、訪れたいのは日本のどこ?

大分県の別府です。以前、家族と一緒に温泉旅行に行ったのですが、台風が来てしまって…。仕事の予定もあり、宿泊せずに帰ることになりました。私のせいで家族が温泉を満喫できなかったので、いつかリベンジしたいです!

hair&make/馬場麻子 styling/山田安莉沙
シューズ 19,250円(ダイアナ/ダイアナ銀座本店) その他/スタイリスト私物

すずめの戸締まり
2022年11月11日(金)公開

日本/2021/ 2時間/東宝
監督・脚本・原作:新海誠
声の出演:原菜乃華、松村北斗
©2022「すずめの戸締まり」製作委員会

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