密室殺人の容疑をかけられたIT企業社長が犯行を否認し、敏腕弁護士を雇って事件の真相を探り始める。映画『告白、あるいは完璧な弁護』はスペインでヒットした映画『インビジブル・ゲスト 悪魔の証明』(2017)を『マリン・ボーイ』で麻薬をめぐる裏社会の人々の攻防をスリル満点に描いたユン・ジョンソク監督がリメイクしたもの。緻密なプロットで描かれた予測不能な展開が観客を魅了し、本国では興行収入ランキング初登場第1位を記録しました。公開を前にユン・ジョンソク監督に取材を敢行。作品に対する思いやキャストへの演出について、語っていただきました。(取材・文/ほりきみき)

コーエン兄弟の影響を大きく受けた

──韓国の方々の反応はいかがでしたか。

高評価をいただき、とてもうれしかったです。「推理小説を1冊読んだような気持ちになった」という感想が多かったのが印象に残っています。

──監督はどんな作品に影響を受けていますか。

この作品に関していうならば、オリジナルがとてもよかったので、その影響が大きかったと思います。映画全般では犯罪モノやミステリーが好きですが、コーエン兄弟の影響を大きく受けていると思います。

画像: コーエン兄弟の影響を大きく受けた

──最後にひとことお願いいたします。

ミステリー好き、推理小説好きの方はもちろんですし、韓国の俳優の演技の素晴らしさに魅力を感じている方がご覧になるとより面白いと思います。オリジナルをご覧になった方はオリジナルとの比較といった見方もできるのではないでしょうか。日本は推理小説ファンが多いそうですから、そういった方々にも喜んでいただけると思います。よろしくお願いいたします。

<PROFILE>
監督: ユン・ジョンソク
韓国初の海上犯罪スリラー『マリン・ボーイ』(09)で長編監督デビュー。最新監督作となる本作では、第42回ファンタスポルト・オポルト国際映画祭監督週間部門最優秀監督賞を受賞したほか、名だたる映画祭に招待されるなど世界的に注目を集めている。

『告白、あるいは完璧な弁護』6月23日(金)全国公開

画像: 映画『告白、あるいは完璧な弁護』予告編/6月23日(金)公開 www.youtube.com

映画『告白、あるいは完璧な弁護』予告編/6月23日(金)公開

www.youtube.com

<STORY>
IT企業社長ユ・ミンホの不倫相手キム・セヒが密室のホテルで殺された。事件の第一容疑者となったミンホは潔白を主張し、100%無罪を勝ち取る敏腕弁護士ヤン・シネを雇い事件の真相を探り出す ― 。そこで以前に起きた一つの交通事故がセヒの殺人に関係しているかもしれないと告白し、事件の再検証がはじまるが…。錯綜する2つの事件と証言。その真実は誰のためのものなのか。欲望に隠された〈衝撃の事実〉に辿り着いたとき、切ない“痛み”があなたを襲う。

2023年6月23日よりシネマート新宿、シネスイッチ銀座、
グランドシネマサンシャイン池袋、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて公開
監督・脚本:ユン・ジョンソク『マリン・ボーイ』
出演:ソ・ジソブ、キム・ユンジン、ナナ(AFTER SCHOOL)
2022/韓国/105分/DCP/スコープサイズ/カラー/5.1ch/原題:자백
配給:シンカ
© 2022 LOTTE ENTERTAINMENT & REALIES PICTURES All Rights Reserved.
公式サイト:https://synca.jp/kokuhakuaruiwa/

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