高良健吾には日本のブラッド・ピットになってほしい
──田中圭さんが作ってきた伝説のGメン最後のヘッド八神紅一はいかがでしたか。
最高でしたね。高校生を演じるというのは1つか2つ、ギアを上げていかないとあのテンションにはならない。圭くんなら当然、やってくれるだろうと思っていましたが、めちゃめちゃ上げるし、面白いし、そして何よりカッコ良かったですよね。伊達を演じた高良健吾くんとのコンビも本当に
良かった。2人が出て来た瞬間、作品の濃度がぐっと高まるんですよね。さすがでした。
──伊達薫のストイックな感じがいいですね。高良健吾さんが作ってきた伊達は監督からご覧になっていかがでしたか。
僕も原作のキャラの中で伊達がかなり好きだったんですが、高良くんが作ってきてくれた伊達が本当に素晴らしかった。ずっと撮っていたかったくらい。高良くんは元々のポテンシャルが高いのですが、役へのアプローチもすごい。アクションに関しては役の練習以外に、個人的にキックボクシングをやり、相当積み重ねて現場に来ていました。
校舎の屋上からの飛び降りもスタント無しの本人でやってます。度胸も情熱も、本当に彼を尊敬します。高良くんには日本のブラッド・ピットみたいになって欲しいなぁ、と強く願っています、個人的に(笑)
──そういったベテランの方々が多い中、岸さんは初めて座長を務めたのですね。
「みんな、やるぞ!」みたいなまとめ方ではないけれど、みんなが岸くんを愛しているから、気がつけば岸くんの周りに輪ができていて、一丸となって作品に向かっていく。みんなに可愛がられて、愛される座長でした。彼の空気で現場は明るくなり、辛い時でも和気あいあいと撮影出来ました。
──そのような現場では、監督として演出がしやすかったのではないでしょうか。
やり方はそれぞれだと思いますが、僕はキャストスタッフが楽しく伸び伸びとやれれば、それぞれがベストのもう一個上の力を発揮出来ると思うんです。
それが結集すれば、作品がもう一段階上に行ける。今回は岸くんがそれを何倍にも高めてくれた。ハードな撮影でも笑顔が絶えず、みんなが力を出し切ってくれたのは間違いなく彼のおかげです。
──友情と恋愛を描き、アクションシーンも満載。しかも随所で笑わせてくれる。幅広い世代が楽しめる作品です。監督がいちばん伝えたい想いはどんなことでしょうか。
やはり熱量ですね。熱を持つという事は、ともすれば恥ずかしかったり、敬遠されたりすることがあると思います。でも、僕はやっぱり熱量のあるものにすごく心惹かれるし、それは観ている人の心に届くと思っています。笑いにしろ感動にしろ、熱は人の心を動かせると信じているので。愚直なまでのアツさをぜひ、映画館で体感してください。
<PROFILE>
監督:瑠東東一郎
1979年3月20日生まれ、兵庫県出身。主な監督作品は、テレビドラマ「おっさんずラブ」(18)、「浦安鉄筋家族」(20)、「極主夫道」(20)、「スタンドUPスタート」(23)、「unknown」(23)、映画『バイオレンスアクション』(22)等。
『Gメン』2023年8月25日(金)全国公開
<STORY>
名門・私立武華男子高校。4つの女子高に囲まれ、入学すれば“彼女できる率120%”はカタいというこの高校に、「彼女を作る!」という理由で転校してきた高校1年生の勝太。しかし、勝太のクラスは、校舎も隔離され教師たちも怯える、問題児集団=【1年G組】だった。荒れ果てた校舎とクセが強すぎなクラスメイト達に唖然とする勝太。自らを“校内の肥えだめ”と自虐するクラスメイトたちに、「もっとプライド持てよ! 這い上がってやろうじゃねえか!」と吠える勝太は、彼女が欲しいという一心だけで、転校早々G組をひとつにしていく。
学年トップクラスA組のエリートで校内イチのイケメン・瀬名との出会い、当初勝太を目の敵にしていたレディース集団・多摩黒天使(ブラックエンジェル)のヘッド・レイナとのロマンス(?)、色々な意味で勝太に迫る2年の伊達、何かと訳知り顔で見守る3年の八神――“モテたい”だけが目的だった勝太だが、空回りしながらも友達想いのまっすぐな勝太の性格に惹かれた仲間たちとなんだかんだで楽しい日々を過ごしていく。しかしそんな勝太たちに、今や都市伝説と化している不良グループGメンが死闘の末に潰したはずの凶悪組織=天王会の魔の手が忍び寄っていた――。
<STAFF&CAST>
出演:岸優太、竜星涼、恒松祐里、矢本悠馬、森本慎太郎、りんたろー。/ 吉岡里帆、高良健吾・尾上松也、田中圭
原作:小沢としお『Gメン』(秋田書店「少年チャンピオン・コミックス」刊)
監督:瑠東東一郎
脚本:加藤正人、丸尾丸一郎
主題歌:「ランラン」ザ・クロマニヨンズ(HAPPYSONG RECORDS / Sony Music Labels Inc.)
配給:東映
© 2023「Gメン」製作委員会 © 小沢としお(秋田書店)2015
公式サイト:https://g-men-movie.com/