少年が事故で亡くなった母親の指を土に埋めて呪文を唱えると、母親は死から蘇った。彼女は異様な執着で次々と恐ろしい現象を起こし、自分にとって不都合な人間を襲う。映画『禁じられた遊び』は清水カルマによる同名小説(ディスカヴァー文庫刊/19)の実写化。W主演を務めるのは橋本環奈と重岡大毅(ジャニーズWEST)。橋本は映像ディレクターとして働く倉沢比呂子を、重岡は突然の事故で妻を亡くした伊原直人を演じた。共演のファーストサマーウイカは2人を追い詰める直人の妻、
最凶蘇り怨霊モンスター“美雪”で強烈なインパクトを残す。映像化に挑んだ中田秀夫監督に作品への思いを語ってもらった。(取材・文/ほりきみき)

何が映画的に面白いホラー表現になるのか

──監督としてオファーを受けたときのお気持ちからお聞かせください。

東映の小杉宝さんからお話をいただいて、原作を読みました。クライマックスに向かって、どんどん過激になっていく美雪をどうやって表現するか。率直にいうと「かなり大変だな」と思いました。監督を引き受けるという前提で読んでいるので、どうしても画をイメージしてしまうのです。

原作の過激な描写をそのまま映像にできるかどうか、クリアしなければならない課題は多いなと感じましたが、TBSと東映とで製作することになり、私も覚悟を決めました。

画像: 何が映画的に面白いホラー表現になるのか

──脚本作りで苦労されたのでしょうか。

原作の枠組みや持っているテイスト、物語の方向性はできるだけ変えたくない。しかし全部そのままというわけにはいきません。何が映画的に面白いホラー表現になるのかをみんなと議論しながら、本作りはかなり念入りに時間を掛けてやりました。

──美雪のバックボーンが原作よりも深掘りされていたように思います。

美雪は殺しても殺しても蘇るモンスターのような存在。美雪の不死身さを描くには、それだけのパワーを持っている存在が如何にして生まれたのか、バックグラウンドを探りに行く旅のようなパートが必要ということになったのです。もちろん、大きな意味での原作の方向性は変えないようにしています。

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