150の国と地域で公開された『メアリと魔女の花』で鮮烈なデビューを飾ったスタジオポノックがイギリスの詩人・作家の A.Fハロルドの「The Imaginary」を原作とした長編アニメーションを制作した。『屋根裏のラジャー』である。想像から生まれたイマジナリたちによる人間には決して見えない大冒険を描いている。主人公のラジャーを演じた寺田心さんに役への思いや今後について話を聞いた。(取材・文/ほりきみき)

今までの自分とはちょっと違う役にチャレンジしたい

──ラジャーを演じたことで、ご自身に変化はありましたか。

アニメーション映画での声優は初挑戦でした。1つ1つのセリフにも難しい部分はありましたが、息遣いや走ったりするときの動作に応じて漏れる声は専門的な部分になってしまうので、すごく難しかったです。この作品を通じて、そういった専門的なことも教えていただき、声優の仕事の楽しさと難しさを経験しました。僕にとって貴重な学びになったと思います。しかも僕にとっての新たな一面が見えてきた部分もあったので、声優という仕事がすごく好きになりました。自分でいろいろなキャラクターの声真似を遊び感覚で鏡に向かってやっているほどです。機会があれば、ぜひまたアニメーション作品に関わりたいと思っています。

画像: 今までの自分とはちょっと違う役にチャレンジしたい

──声優の仕事に対する意欲がかなり強くなっているのですね。今後のことはどのように考えていますか。

大人になっても俳優という仕事は続けていきたいと思っていますが、声優の仕事もできればと思っています。また個人的には動物に関わる仕事にも興味があります。来年、高校生になりますが、今から少しずつ将来について考えていくことが大事だと思うので、これまでやってきたことを継続的にやっていきながら、新しいことに挑戦していきたいです。

──今後、演じてみたい役やジャンルはありますか。

アニメーションだったら戦闘系のヴィラン側、実写でしたら黒幕的な役をやってみたいです。今までの自分とはちょっと違う役にチャレンジしたいと思っています。

──目標としている方はいらっしゃいますか。

俳優の渡辺謙さんです。以前、一度、共演させていただいたことがあるのですが、佇まいにものすごく迫力があって、オーラを感じました。吸い込まれてしまうかと思ったほどです。お芝居に対して愛情を注ぎ、共演者やスタッフにもとても優しい。素晴らしい方です。「僕もいつか渡辺謙さんのような俳優になりたい」と思いました。

──最後にこれからご覧になる方に向けてひとことお願いします。

この作品は家族愛や友情だけでなく、自分の生きる道や夢に向き合う大切さ、ひたむきにがんばって諦めない気持ちがセリフやシーンに散りばめられています。作品をご覧になると何か心が温かくなったり、心の中で閉ざしていたことがふっと開いて頭の中に甦ってきたりすると思います。僕にとっては岐路に立ったときに見返したくなる作品になりました。みなさんにとってもそういう作品になるのではないかと信じています。

<PROFILE>
寺田心(ラジャー役)

2008年6月10日生まれ。愛知県出身。本作にてアニメーション映画初声優・初主演。大河ドラマ「おんな城主 直虎」、連続テレビ小説「らんまん」、ドラマ「ブラックポストマン」などに出演。CMやバラエティ番組にも多数出演し、一躍注目を集める。主な出演作品に、『パパはわるものチャンピオン』(18)、『ばあばは、だいじょうぶ』(19)、『妖怪大戦争 ガーディアンズ』(21)、『鋼の錬金術師 完結編』(22)。

『屋根裏のラジャー』2023年12月15日全国ロードショー

画像: 映画『屋根裏のラジャー』予告②【12月15日公開】 youtu.be

映画『屋根裏のラジャー』予告②【12月15日公開】

youtu.be

<STORY>

彼の名はラジャー。
世界の誰にも、その姿は見えない。
なぜなら、ラジャーは愛をなくした少女の
想像の友だち―イマジナリ―。

しかし、イマジナリには運命があった。
人間に忘れられると、消えていく。
失意のラジャーがたどり着いたのは、
かつて人間に忘れさられた想像たちが
身を寄せ合って暮らす「イマジナリの町」だった――。

<STAFF&CAST>

監督:百瀬義行
プロデューサー:西村義明
出演: 寺田心 鈴木梨央
安藤サクラ
仲里依紗 杉咲花 山田孝之
高畑淳子 寺尾聰
イッセー尾形
配給:東宝
© 2023 Ponoc
公式サイト:https://www.ponoc.jp/Rudger/

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