『トップガン マーヴェリック』のジョセフ・コシンスキー監督が、世界各国の本物のサーキットコースを使い映画史上類を見ない規模でF1®の世界を描いた映画『F1®/エフワン』が6月27日(金)より全国公開される。この度、自信家のルーキードライバー・ジョシュア役のダムソン・イドリス、ピットクルーのリーダー・ケイト役ケリー・コンドン、チームの代表ルーベンを演じたハビエル・バルデムがSCREE ONLINEの質問に答えてくれた。追及されたリアルな現場の緊張感から、ソニー役ブラッド・ピットについてまでたっぷりと語ってくれた。

ケリー・コンドン「(F1®の)チームの他のメンバーが調子の悪い人たちの役割をカバーする。私たちの映画撮影も同じだと、私は感じた」

――皆さんは劇中でF1®チームの一員を演じ、そして撮影中には現実のF1®チームの仕事ぶりに触れる場面もあったと思います。映画づくりもチームで行うものですが、何か共通すると感じたことは?

ハビエル「現実のドライバーたちとも、大きな共通点があると思う。だが、映画では俳優を実際に危険な目にあわせることはない、…と言いたいところだが、実はそうでもない(笑)。彼、ダムソンとブラッドは、その良い例(笑)。トム・クルーズとか、多分、他の多くの人たちも。

だから(共通する点として)、その肉体的危機への緊張感がある。僕は撮影中、彼らが運転してるときはあまりにナーバスになり、見てられなくて現場を離れたくらいだ」

画像: ケリー・コンドン「(F1®の)チームの他のメンバーが調子の悪い人たちの役割をカバーする。私たちの映画撮影も同じだと、私は感じた」

――共通点、または映画製作とF1®のチームワークで、異なると感じたこともありますか?

ケリー「クルーはコスチュームとして、架空のチーム『APXGP(エイペックスGP)』のユニフォームを着なければならなかった。他のフォーミュラ1のチームのように見えないと調和しないから。実際に行われているレースだから、ヘリコプターの空撮とかもあるし、私たちは目立たないようにしなきゃならなかった。上から見て映画のクルーたちが目立っちゃうと、『あれはなんだ?』ってなる。だからクルーもみんなユニフォーム着こんで、現場ではF1®チームの一員に見える必要があった」

ダムソン「チーム代表とドライバーの関係って、映画で言えば、監督と主演役者の関係みたいだ。ジョー(ジョセフ・コシンスキー監督)とブラッドの関係が、まさにそれだった。映画の成功や失敗が、個人(監督や主演役者)に向けられてしまう点も、フォーミュラ1と同じ構造だと思う。結果が悪いと、ドライバーや、チーム代表のせいにされたり。それらが映画製作とF1®チームとの共通点だと思う」

ケリー「そして耳にしたのは、誰かが機嫌の悪い日があるってこと。フォーミュラ1は9か月も出張しながらレースを続けるから、多くの人たちは長期間、家に残った家族と離れ離れになる。子供たちに会えなくて恋しくて、落ち込むときもある。そんな時は、チームの他のメンバーが調子の悪い人たちの役割をカバーする。私たちの映画撮影も同じだと、私は感じた。2年にわたる撮影で、役者の誰かが体調を崩すと、他のメンバーが支える必要がある」

ダムソン「ああ、ケリーはいつも僕をかまってカバーしてくれた。(感動して涙を拭くフリをしながら)」

ケリー「オー!(笑) 私は彼に、炭酸水を差し出してサポートしてた(笑)。炭酸水、いる?って聞くのが、私の癖みたいに。

でも他の役者さんが体調を崩したとき、私たちはただヘルプするしかない。それも共通することだった。今振り返ると、ハッピーな日々だったわね」

――本作のプロデューサーも務めたルイス・ハミルトンをはじめ、フェルナンド・アロンソ、マックス・フェルスタッペンといったレーサーらが本人役で登場していますが、そんなF1®界のスターたちの存在は刺激になりましたか?

ダムソン「なんとも見事だった。だって、映画で誰かの人生を描こうとしているとき、その人物が実際に自分の目の前で、人生抱えて歩いて出てくるわけだから!(笑)毎日、目の前にいるんだ。『あー!彼、お茶は、こういう風に飲むんだな!OK!』みたいな(笑/お茶飲むフリをしながら)。だから見事なんだ。彼らは言葉を発することなくも、僕を手助けしてくれていた。

そしてルイス(・ハミルトン)がプロデューサーとして我々の映画を支えてくれたこと、撮影とストーリー語りをプッシュして、つまり、これが映し出してほしいフォーミュラ1のルックスだと表現してくれた。そんな彼の存在は、かけがいない価値あるものだと思う」

ハビエル「彼らはみんなモナコで映画鑑賞したんだよね。観客はみんなパイロットたちで、F1®関係者」

ケリー「厳しい観客層で、どう見られるか、すごく緊張した」

ダムソン「だが、みんなとても気に入ってくれたんだ」

ハビエル「それは、何よりの祝福だった」

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