(文・米崎明宏/デジタル編集・スクリーン編集部)
カバー画像:『ブルームーン』より © 2025 FUNNY VALENTINE, LLC ALL RIGHTS RESERVED

アカデミー賞2部門ノミネート
主演男優賞(イーサン・ホーク)、脚本賞

イントロダクション

『6才のボクが、大人になるまで。』などで、何度もコンビを組んでいるリチャード・リンクレイター監督と主演のイーサン・ホークが、“マイ・ファニー・バレンタイン”“ブルームーン”などで知られる伝説的なブロードウェイの作詞家ロレンツ・ハートの運命的な一夜を描く会話劇。第98回アカデミー賞では主演男優賞(ホーク)と脚本賞の2部門で候補になっている。長年コンビを組んできた名作曲家リチャード・ロジャースとハートの「別れ」に関する話でもあり、ハートを演じたホークの名演が高評価を受けている。他にロジャースを『異人たち』のアンドリュー・スコットが演じ、さらに『サブスタンス』のマーガレット・クアリー、『アイリッシュマン』のボビー・カナヴェイルらが共演している。

脚本は『僕と彼女とオーソン・ウェルズ』でリンクレイターと組んだ作家ロバート・カプロウ。彼が本作を最初に執筆したのは10数年前で、ホークがハートを演じるのに適した年齢になるまで数年ごとにブラッシュアップを重ね、ようやく製作にたどり着いたという。他に撮影をリンクレイターと何度もコラボレートしているシェーン・F・ケリー、衣装を『クィーン』などで過去3回オスカー候補になったコンソラータ・ボイルが務めている。

あらすじ

20年以上もブロードウェイで創作の歓びと苦悩を分かち合って来た盟友の作曲家リチャード・ロジャース(スコット)が、新たなパートナーに選んだ作詞家、オスカー・ハマースタイン2世(サイモン・デラニー)と初めてコンビを組んだミュージカル『オクラホマ!』初演の夜、ロジャースといくつもの名曲を生んできたベテラン作詞家ロレンツ・ハート(ホーク)は、劇場街にあるレストラン“サーディーズ”に佇んでいた。ハートは以前からアルコール依存症で、ロジャースはビジネスの上で信頼しきれなくなったと判断し、長年の盟友と一時距離を置いていた。

サーディーズは初演を見た批評家たちの論評を待つ者たちの集まるパーティ会場となっていて、ハートは彼が思いを寄せるエリザベス(クアリー)というイェールの女子大生や、信頼する相談相手であるバーテンダーのエディ(カナヴェイル)と語らいながら、そこで時を過ごす。やがてその夜は祝福に満ちたものとなったが、ハートはパーティの喧騒の裏で、愛と嫉妬と憧れが入り混じる感情と向かい合いつつ、自らのキャリアと私生活が音を立てて崩れ去っていく瞬間を感じていた…。

登場人物

ロレンツ・ハート(イーサン・ホーク)

ブロードウェイで数々の名曲をパートナーのロジャースと生み出してきた大物作詞家。アルコール依存症と闘う裏の顔も持つ。

リチャード・ロジャース(アンドリュー・スコット)

ハートの盟友であり、2人でブロードウェイのヒット曲をいくつも創作してきたが、新たな相棒ハマースタインとの新作を成功させる。

エリザベス(マーガレット・クアリー)

ハートが秘かに心を寄せているイェール大学の女学生。実在したハートの文通相手がモデルとなっている。

Who is ロレンツ・ハート?

20年以上に渡り、作曲家リチャード・ロジャースと名コンビを組んで、1930年代を中心にブロードウェイ・ミュージカルのヒット作品を手がけてきた伝説的な作詞家。エンターテインメント業界のセレブであったが、アルコール依存症や抑うつ症などの問題を抱えており、自身の容姿にもコンプレックスを持ち、それが仕事上でもトラブルの基になっていたという。ロジャースが新たなパートナー、オスカー・ハマースタイン2世と大成功を収め、最愛の母を亡くした後、43年11月に肺炎で孤独のうちに死去。48歳の若さだった。

『ブルームーン』
3月6日(金)公開
アメリカ/2025年/1時間40分/ロングライド配給
監督:リチャード・リンクレーター
出演:イーサン・ホーク、マーガレット・クアリー、ボビー・カナヴェイル、アンドリュー・スコット

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