秋からは必見ホラー大作が次々と日本上陸&来年公開作もいまからチェック!
人種差別問題とオカルトを掛け合わせた「ゲット・アウト」で、アカデミー脚本賞を獲得した新星ジョーダン・ピール監督の「アス」(2019年9月6日公開)も怖そう。今回扱われるのは、それと出会うと命を落とすといわれるもうひとりの自分、生き霊であるドッペルゲンガー。今回はよりストレートな恐怖映画を目指したよ、と監督も自信満々だ。
「アナベル 死霊博物館」(2019年9月20日公開)は、「死霊館」で初登場し、「アナベル 死霊館の人形」「アナベル 死霊人形の誕生」とスピンオフが作られてきた人気シリーズの第3弾。心霊研究家のウォーレン夫妻が引き取った呪いの人形の最初のストーリーが語られる。夫妻の娘役で「gifted/ギフテッド」の名子役マッケナ・グレースちゃんが出演するのにも注目!
アナベル連作をプロデュースし「アクアマン」を大ヒットさせた敏腕ジェームズ・ワンは、再びホラー映画のフィールドに戻って「ラ・ヨローナ 泣く女」を製作。今後も「死霊館」の第3作、スティーヴン・キング原作のSFホラー「トミー・ノッカーズ」、「死霊館のシスター」の続編などたくさんの企画を抱えている。韓国発のゾンビ・パニック・アクション「新感染 ファイナル・エクスプレス」のリメイクも決定したようだ。
これら今年公開のホラー映画最大の注目作は、特大ヒット作の続編にして最終章「IT/イット THE END〝それ〞が見えたら、終わり。」(2019年11月1日公開)だろう。あの事件から27年後。真の決着をつけるために町に戻った負け犬クラブの面々が味わう恐怖。成長したビルにジェームズ・マカヴォイ、ヒロインのベヴァリーにジェシカ・チャステーンと演技派を起用。監督のアンディ・ムスキエティ、脚本のゲイリー・ドーベルマンは前作のコンビ。
殺人ピエロ、ペニーワイズを演じるのはもちろんビル・スカーシュゴードだ!原作小説では思わぬところにお話が転がってゆくのだが、さてどうなるのだろう。うう、早く観たい!今年のカンヌ映画祭で上映されたジム・ジャームッシュ監督のゾンビ映画「ザ・デッド・ドント・ダイ」(アダム・ドライバー、ビル・マーリーなどキャストはクセ者ばかりだが、案外真っ当なホラー・アクションになってる)は我が国では来年公開。
米国での公開もこれからだが、「ヘレディタリー/継承」のアリ・アスター監督の新作「ミッドサマー」(スウェーデンで開催される夏至祭りが舞台。「デトロイト」の悪徳警官役で強烈な印象を残したウィル・ポールターらが出演する民俗学系ホラー)や、「ゾンビランド:ダブルタップ」(ヒット作「ゾンビランド」の続編。当時は若手だったジェシー・アイゼンバーグやエマ・ストーン、ウディ・ハレルソンらのオリジナルキャストが再集結する!)、スティーヴン・キング原作の「ドクター・スリープ」(小説「シャイニング」の36年ぶりの続編。おとなになったダニー少年をユアン・マグレガーが演じる)なども楽しみ。日本公開を望みたい。メジャーとインディペンデント系双方で力作が生まれるのがホラー映画の強み。これからも新たなワクワク、驚きがつづくだろう。