人気アメコミ系映画ライター・杉山すぴ豊さんが、アメコミ・ホラー・SFなど多様なジャンル映画の情報を"深い知識と深い愛"をもってお届けする本連載。2022年初回となる今回は、予告編から妄想膨らむ『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』、そしてDC映画のバットマン"たち"に注目!
カバー画像:『THE BATMAN-ザ・バットマン-』2022年3月11日(金)全国公開/配給:ワーナー・ブラザース映画 © 2021 Warner Bros. Ent.All Rights Reserved TM & © DC

杉山すぴ豊

アメコミ系映画ライター。雑誌や劇場パンフレットなどにコラムを執筆。アメコミ映画のイベントなどではトークショーも。大手広告会社のシニア・エグゼクティブ・ディレクターとしてアメコミ映画のキャンペーンも手がける。

多数の作品とリンクしている『ドクター・ストレンジ』続編

今年もよろしくお願いします! さて『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の最後に『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』の予告編が付いてきます! この予告編でわかることを見ていきましょう。

今回の作品は『ドクター・ストレンジ』の続編であると同時に、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)×ディズニープラスの『ワンダヴィジョン』『ホワット・イフ...?』(第四話「“もしも…ドクター・ストレンジが手の代わりに恋人を失ったら?”」)、そして『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』ともリンクしていることがわかります。

つまり、『ノー・ウェイ・ホーム』でのストレンジの魔法が想像もつかないトラブルを巻き起こします。その事態を納めるためストレンジは『ワンダヴィジョン』で現実を改変できる魔女スカーレット・ウィッチに覚醒したワンダに助けを求めます。そしてストレンジの前に立ちふさがる強敵はもう一人のストレンジ。『ホワット・イフ... ?』で描かれた闇落ちしたドクター・ストレンジというわけです。この予告編ではさらに一つ目のタコのような怪物シュマゴラス(ガルガントスという名前になる可能性もあり)、牛頭怪人リントラといったストレンジのコミックに登場するキャラ、そしてマーベルの若手ヒーローの一人アメリカ・チャベス(星のマークをつけた服を着ている女の子)の姿も見えますね。

カメオ・シーンを大量撮影? あのヒーローが登場するかも

本作はMCU初のホラー映画テイストと言われています。監督は『死霊のはらわた』(1981)『スパイダーマン』(2002)とホラーとヒーロー物の両方を成功させたサム・ライミ監督。実はサム・ライミ監督の『スパイダーマン2』(2004)において、なぜか“ドクター・ストレンジ”という言葉が出てくるくだりがあるんです。運命的ですね(笑)。

さて、ここから本作についての噂です。この作品は大幅な追加撮影をしたと言われていますが、どうやらマルチバース毎にいろいろなバージョンのヒーローたちがいる、という面白さを出すためにカメオ・シーンを沢山撮っているらしい。

この映画に出るのが確実視されているのは『ホワット・イフ... ?』でフィーチャーされたキャプテン・カーター。ペギー・カーターが超人血清を打ってヒーロー化したキャラ(もちろんヘイリー・アトウェルが演じます)ですね。そして噂では映画『X-MEN』シリーズのとある重要キャラが登場。さらに超大物俳優が別ユニバースのアイアンマンとして姿を見せる!? 妄想と期待が広がります。

3月は『THE BATMAN』! バットマニア歓喜の1年に

ドクター・ストレンジが日本に来る前に『THE BATMAN-ザ・バットマン-』が2022年3月11日公開です。こちらもすごく怖い映画に仕上がっているらしく、予告編の作り方とか『セブン』(1995)っぽいですよね。

画像: 『THE BATMAN-ザ・バットマン-』2022年3月11日(金)全国公開 配給:ワーナー・ブラザース映画 © 2021 Warner Bros. Ent.All Rights Reserved TM & © DC

『THE BATMAN-ザ・バットマン-』2022年3月11日(金)全国公開
配給:ワーナー・ブラザース映画

© 2021 Warner Bros. Ent.All Rights Reserved TM & © DC
画像: 3月は『THE BATMAN』! バットマニア歓喜の1年に

またこの作品は『エターナルズ』(2021)でドルイグを演じていたバリー・コーガンも参加します。ファンの間では彼がジョーカーになる説が囁かれています。確かにジョーカー役は似合うかも。

DCは夏にCGアニメ映画『DCリーグ・オブ・スーパーペッツ(原題)』が控えています。クリプトらスーパーマン等のヒーローたちのペットが活躍。クリプトの声はドウェイン・ジョンソン、さらにスーパーマンの声をジョン・クラシンスキー、そして役柄不明ですがキアヌ・リーヴスも参加です。この映画にはバットマンの愛犬エース(声の出演はケヴィン・ハート)も出てくるので、当然バットマンも出てくるでしょう。

さらに11月にはエズラ・ミラー出演の『ザ・フラッシュ(原題)』。フラッシュが主役。時空を超えてベン・アフレック版バットマンの世界からマイケル・キートン演じるバットマンの世界へと旅立ちます。ということはロバート・パティンソンを筆頭に4人のバットマンをスクリーンで観ることができるかも!さらにMCUの『ソー:ラブ・アンド・サンダー(原題)』は元バットマン役者のクリチャン・ベールがヴィラン役ですから、バットマニアにとっては嬉しい1年になりそうです!

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