カバー画像:『トップガン マーヴェリック』© 2022 Paramount Pictures.
作品賞に大ヒット映画を!
ここまではまだ日本で公開される前の作品だが、すでに日本公開もされている(終了した)大ヒット作にもオスカー有力の声が上がっているものが少なくない。その中でも昨年最もヒットしたトム・クルーズ主演の『トップガン マーヴェリック』が前述4作以上に作品賞に近いのではないかという下馬評が盛り上がっている。
近年、アカデミー賞の視聴率は思わしくなく、それは視聴者の知らない、あるいは見ていない小規模の作品ばかりがノミネートされ、自分が好きな作品が受賞するという興味が薄れているからだという。例えば以前であれば『タイタニック』(1997)や『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』(2003)といった興行的にも成功した超大作の作品賞の受賞は少なくなってきている。
視聴率回復を狙うアカデミー賞にとって、大ヒットした上に作品自体への評価も高い映画の需要は高まっており、最近では『ブラックパンサー』(2018)などが候補入りしたが、今回『トップガン マーヴェリック』『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』『エルヴィス』といった作品がその条件を満たした優秀エンターテインメントとしてノミネートされる可能性が高いという。
『トップガン マーヴェリック』『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』は世界的に大ヒットし、批評家からも絶賛されたハリウッド・ビッグバジェット作で、オスカー受賞となれば授賞式に注目が集まることは必至だろう。
監督賞でも『トップガン マーヴェリック』のジョセフ・コシンスキー、『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』のジェームズ・キャメロン、『エルヴィス』のバズ・ラーマンは、いずれも候補に入るかもしれないと噂されている。その中で特に有望なのはキャメロンで、前作に続いてのノミネーションが実現するかもしれない。