アカデミー賞主演男優賞ノミネート
新鋭監督が描く父と娘の20年前の休日の記憶
『aftersun/アフターサン』
スコットランドから現れた期待の新鋭として注目のシャーロット・ウェルズ監督の長編デビュー作。A24作品で初めてアカデミー賞作品賞を受賞した『ムーンライト』(2016)のバリー・ジェンキンス監督が脚本にほれ込み製作に名乗りを上げた本作は、監督自身の体験を基に、11歳の少女ソフィが父親と二人で過ごした夏休みの思い出を、その20年後にその時の父と同じ年齢になったソフィの視点で描くという瑞々しい感性が光るドラマ。
カンヌ国際映画祭の批評家週間で上映されA24が北米配給権を獲得。さらにアカデミー賞では父役のポール・メスカルが主演男優賞候補になり、次世代をリードする俳優として脚光を浴びている。
『aftersun/アフターサン』
2023年5月26日(金)公開
配給:ハピネット・ファントムスタジオ
© Turkish Riviera Run Club Limited, British Broadcasting Corporation, The British Film Institute &Tango 2022
アカデミー賞長編アニメーション賞ノミネート
小さな貝の冒険を実写とストップモーション・アニメで描く
『マルセル 靴をはいた小さな貝』
YouTubeで公開され、累計5000万回の再生回数を記録した短編作品を長編映画化したディーン・フライシャー・キャンプ監督作品で、実写とストップモーション・アニメを組み合わせたユニークな映像世界に高評価が続出。この反応を知ったA24が大手スタジオと競う形で全米配給権を獲得したのも話題。
内容はアマチュア映画作家のディーンが体長およそ2.5センチの靴をはいたおしゃべりな貝マルセルと出会い、彼の語る人生に共鳴してマルセルを追うドキュメンタリーを撮影してYouTubeにアップするのだが……。というもの。アカデミー賞では長編アニメーション賞候補となり、可愛いマルセルに注目が集まった。
『マルセル 靴をはいた小さな貝』
2023年6月公開
配給:アスミック・エース
© 2021 Marcel the Movie LLC. All Rights Reserved.
アカデミー賞国際長編映画賞ノミネート
いつも一緒だった仲良し少年たちの間に起きた変化
『CLOSE/クロース』
第75回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞し、早速A24が北米配給権獲得。先ごろのアカデミー賞では国際長編映画賞にノミネートされたベルギーのルーカス・ドン監督作。
13歳の少年レオとレミは大親友。いつも一緒に過ごしている二人は、親密すぎることからクラスメイトたちにからかわれ、そのことに戸惑ったレオがレミに対してそっけない態度を取ってしまう。これがきっかけとなりある些細なことで二人は大喧嘩になってしまうが……。
前作『Girl/ガール』(2018)ではバレリーナ志望のトランスジェンダーの少女を描いたドン監督が、今回は親友同士のローティーン2人の関係に起きる変化を細やかに描いている。
『CLOSE/クロース』
2023年7月14日(金)公開
配給:クロックワークス/STAR CHANNEL MOVIES
© Menuet / Diaphana Films / Topkapi Films / Versus Production 2022
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