“ティーンエイジャー”であることを大切にした『ミュータント・パニック!』
―― 10代の頃からアニメが好きとのこと。10代の頃の監督について教えてください。
「ドナテロみたいでした。物静かでネットでアニメについてよく調べていた10代でした」
―― レオナルド、ラファエロ、ミケランジェロ、ドナテロのようにみんなに愛されたいという願望はありましたか?
「もちろん。そして今もまだ彼らのように葛藤中だよ(笑)。アメリカに限らず、世界に共通することだと思うんだけど、10代ってやっぱりちょっと孤独を感じる時があると思うんです。自分の身体が変化していくし、自意識過剰にもなる。加えて、脳も発達しているからいろいろなことが理解できるようになる。と同時に、人からどう見られているんだろうって気になるようにもなるし。すごくいろいろなことを感じてしまい、さまざまな葛藤をする時期だから、自分と言う存在を人に見てほしい、受け止めてほしいといったみんなが感じることだからこそ、ティーンエイジャーという設定はこのストーリーにぴったりだと思いました」
―― カメたちの身長や体格がバラバラというのも、すごくティーンエイジャーらしいというか。『グーニーズ』(85)や『スタンド・バイ・ミー』(86)のような雰囲気も漂っているような気がします。
「例えばレオは真面目で完璧を求めすぎるから、自信を持っていい姿勢をしようとする。それぞれのキャラクターの性格を身体的にも出るようにとは意識していました。でも、もちろん、『グーニーズ』や『スタンド・バイ・ミー』のような作品はインスピレーションとしてありました。セスも『スーパーバッド 童貞ウォーズ』(07)でティーンエイジャーの物語を描いているし。実写映画でのティーンエイジャーは何かしら、参考になっていると思います。
だからリアルに感じられるというのはあると思います、まさにセスも出演している『フリークス学園』(99-00)みたいなところもあって。カメだけど実際に会ったことあるような人間のキャラクター、ティーンエイジャーのキャラクターを感じられるようにとは意識しながら作っていました」