見た目も性格も異なるふたりの魔女の友情を描いたブロードウェイ・ミュージカル「ウィキッド」を映画化。既に第97回アカデミー賞では 作品賞・主演女優賞・助演女優賞含む10部門にノミネートを果たし、期待が高まる今作の魅力をたっぷりとお届けします!(文・横森文/デジタル編集・スクリーン編集部)

Making of 『ウィキッド ふたりの魔女』

歌唱シーンは全て圧巻の生歌!

画像: シンシア・エリヴォとアリアナ・グランデ Photo by Kevin Winter/Getty Images

シンシア・エリヴォとアリアナ・グランデ
Photo by Kevin Winter/Getty Images

作詞・作曲はアカデミー賞&グラミー賞を受賞しているスティーヴン・シュワルツがミュージカル版に続き担当。撮影開始5カ月前からリハーサルを開始し、ダンサーたちの動きに合わせてプリレコーディングが活用されたが、シンシア・エリヴォとアリアナ・グランデの卓越した声のスタミナにより、ほとんどの場合が生歌での撮影が可能だった。

※プリレコーディング:映像より先に音を録音し、その音に合わせて映像を撮影すること。

シンシア・エリヴォ コメント

私たちは生で歌うことを選びました。そうすることで、自分たちが発する言葉や互いとのつながりがより深まると思ったからです。

アリアナ・グランデ コメント

シンシアと私に迷いはありませんでした。お互いに“もちろん生で歌うでしょう”という感じでした。

画像: 歌唱シーンは全て圧巻の生歌!

大変革が行われた創造性に溢れた美しきセット

プロダクション・デザインは「ダークナイト」3 部作、『インターステラー』などを手掛けたネイサン・クロウリー。映画の冒頭に登場するマンチキン国の彩り豊かなセットは、イギリス東部のノーフォーク・カウンティにある広大な平地に900 万本のチューリップを実際に栽培し、その中心にセットを建設。また、今作で車椅子を使用しているネッサローズは、演じるマリッサ・ボーディも実生活で車椅子ユーザーであるため、監督を始め製作陣はセットと共に撮影現場全体のバリアフリー化に取り組み、車椅子対応型のトレーラーを新たに制作し設置した。

画像: 大変革が行われた創造性に溢れた美しきセット

隅々まで贅沢に作り込んだ衣装デザイン

衣装デザインはスティーヴン・スピルバーグ監督の『ウエスト・サイド・ストーリー』も手掛けたポール・タゼウェル。キャラクターたちが衣装に付けるオズのマークや手作業で作るフェルト状のディテールまで、独自のルックを目指して制作。エルファバのデザインは質素で硬派で角張っていて、当初の彼女に見られた堅苦しくてキリッとした個性を反映。グリンダは何の心配もない世界で生きている洗練された雰囲気を表現している。

画像: 隅々まで贅沢に作り込んだ衣装デザイン

時代を超越したヘアメイク

ヘアメイクは『グランド・ブダペスト・ホテル』でアカデミー賞を受賞したフランシス・ハノン。今作では、エルファバを演じるエリヴォの肌にぴったり合う特殊なグリーンを制作。局面ごとに次第に長く強くなるエルファバのネイルには、彼女が辿る旅路が反映されている。またグリンダのルックはグレース・ケリーが女優として活躍した1950 年代〜60年代にかけての印象的なスタイルからヒントを得ており、メイクには濃い口紅やアイシャドウは決して使用せず、乳白色のカラーを使用し衣装と調和させた。ヘアメイクにはどちらも毎回約2時間以上かけられている。

空を飛ぶシーンのスタントは自分でこなしたシンシア

「Defying Gravity」など、空を飛びながら歌うシーンは全て自分でスタントをこなしていたエリヴォ。幾重にも重なるハーネスを外すのにとても時間がかかる為、長時間の撮影中は12~14時間もトイレ休憩を取らずに過ごした。それでも彼女はエルファバの役作りのため「自分のアクション・シーンやファイトはできるだけ全部演じたかった。エルファバが強いられ、耐えてきたのは、そういうことでもあると肉体的に実感できたのです。エルファバが体で感じていることを、私自身があらゆる面に活かせると思いました」と語っている。

『ウィキッド ふたりの魔女』
2025年3月7日(金)公開
アメリカ/2024/2時間41分/配給:東宝東和
監督:ジョン・M・チュウ
出演:シンシア・エリヴォ、アリアナ・グランデ、ジョナサン・ベイリー、イーサン・スレイター、ボーウェン・ヤン、ピーター・ディンクレイジ、ミシェル・ヨー、ジェフ・ゴールドブラム

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