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『ドライブ・マイ・カー』の健闘ぶりに日本ファンの注目が集まる
作品賞・監督賞以外で日本の『ドライブ・マイ・カー』が候補になっているのは国際長編映画部門と脚色賞部門。このうち国際長編映画賞では本命扱いとなっている。これはゴールデングローブ賞ほか、各映画賞の同部門を軒並み受賞していることからも当然だが、対抗は脚本賞でも候補になっているノルウェーの『ワースト・パーソン・イン・ザ・ワールド』(原題)あたりだろうか。

『ドライブ・マイ・カー』
一方、長編アニメーション映画部門では魔法が備わった家に暮らす一家の中で一人だけ魔法を使えないヒロインを描く『ミラベルと魔法だらけの家』と変わり者揃いの一家が家族の絆を取り戻すために旅に出たところロボットの反乱に巻き込まれる『ミッチェル家とマシンの反乱』の対決?
長編ドキュメンタリー賞では1969年の“ハーレム・カルチュラル・フェスティバル”を検証する『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』が本命とされているが、この3つの部門すべてで候補になっている難民男性のアイデンティティを描く『FLEE/フリー』というデンマークの異色作がいずれかを受賞するサプライズも否定できない。

『ミラベルと魔法だらけの家』

『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』ディズニープラスで配信中
また10部門で候補になっているSF超大作『DUNE/デューン 砂の惑星』だが、音響・視覚効果・美術・撮影・作曲賞などで本命視されていて、最終的に最多受賞作になる可能性も考えられる。ライバルがいるのはメーキャップ&ヘアスタイリング部門と衣装デザイン部門で、前者では『タミー・フェイの瞳』など、後者では『クルエラ』など有力作が立ち塞がっているが、勢いに乗って大量受賞できるか?

『DUNE/デューン 砂の惑星』